廣田 充伸(ひろた みつのぶ)/ ヒロクラフト

自己紹介
山登りに明け暮れていた学生時代にバイトで出会った、山岳地の気象観測中心の仕事に従事すること18年。
その間、都会の暮らしの中に自然を取り込むような気持ちで、子どものおもちゃや家具作りなど、公園の伐採木なども使い木のモノ作りを始める。
木工を仕事にして長く働きたいという思いと、自然豊かな土地で子育てしたいという気持ちが強まり退職。
職業訓練校にて木工の基礎技術を学び、栃木県の里山に移住し、トタン張りの元養蚕小屋を利用して木工房を作る。
前職では、気象や地形の情報を読み解き、自然の動きを意識しながら最適な形に加工してお客様に報告する仕事だったが、現職も、素材や道具は違えど同じような気持ちで自然の中で生きていた樹を読み取り加工し、「暮らしの中で樹のやさしさや自然の豊かさを感じられる事」を大切にしながら製作している。
「ヒロクラフト」では、妻の廣田美千香がデザインや文字入れなどで作品作りに一役買っている。
略歴
1965年 | 東京都荒川区生まれ。 |
1989年 | 東京理科大学理学部第二部化学科卒業。 |
1990年 | 気象関係のコンサルタント会社に入社。 |
2003年 | 退職し、埼玉県飯能高等技術専門学校に入稿。 |
2005年 | 栃木県馬頭町(現那珂川町)にて「ヒロクラフト」として活動開始。 |
- 製作には周辺で伐採された広葉樹や古材も活用し、加工後の端材も、小物作りやワークショップの材料として活用し、使い尽くす事を心掛けています。
- 絵本作家のいわむらかずおさんの「14ひきのシリーズ」で描かれた「とっくんトラック」を、ご縁をいただき2010年より木製で製作しています。ねずみの家族が暮らす雑木林のイメージに沿うよう、いろいろな樹種でパーツを作り、多様な組み合わせで、"世界にひとつだけ"の「とっくんトラック」に仕立てています。
- 「手づくり・地場もの・からだにやさしい」をコンセプトに那珂川流域のあちこちで月いち開催している「ナカマルシェ」を、メンバーと共同運営し出店しています。
- 都市の方々が里山の集落に関心を持つきっかけになればと思い、2011年より工房近くの山の棚田で「馬頭琴」の野外コンサートを企画開催しています。
店主からのご紹介
移住後の私が地元で知り合いを増やすきっかけになったひとつは、大田原にある秋元珈琲焙煎所でした。下野新聞に挟まっていたチラシにオープンのお知らせが載っていて、すぐに行ってみようと思ったことを覚えています。
その後、私は店主秋元健太さん(この人はこの人で語り尽くせぬキャラクターなのですが)にコーヒーのことを色々と教わるのですが、秋元さんがマルシェに出店するというので、2015年4月、初めてその場に足を運びました。そこで知り合ったのが、栃木県北で活動する「ナカマルシェ」の中心人物であり、木工家のヒロさんこと、廣田充伸さんです。



ぼくとつとした雰囲気の中から優しさがにじみ出るヒロさんに出会い、私はすぐにファンになりました。
子どもたちはワークショップを楽しみ、私は少しずつヒロさんの木工品を買い揃え、馬頭町(現那珂川町)にある工房にも何度か足を運びました。奥さんの美千香さんがまた素敵な方で、マルシェに行っても工房に行ってもいつもふたりで迎えてくれました。


そんなご夫婦がつくり出す木工品、とくにうちの食卓には毎日パン皿が並びます。パン皿としてではなく取り皿として。いくつもの小皿にわけるのが面倒なので、このパン皿に全部のせて食べるのです。食卓の写真は昔の正月のものですが、平日は真ん中にフライパンや鍋がそのまま運ばれてきます (笑)
そしてこのパン皿をもとに私の用途に合わせてつくっていただいた皿が当店のオリジナル商品「四角い取り皿」です。



那珂川町の山の麓でつくられる、廣田さんの人柄の溢れる木工品をぜひ日常に取り入れていただければと思います。